今まで、ずっと使っていた商品名が、ある日突然使えなくなってしまったらどうでしょうか。
これはとても困ったことですよね。
けれど、きちんと商標出願をしておかないと、こういうことになりかねないというのが現在の法律上のシステムなんです。
同じ分野内の商品やサービスの場合、商標を重複して使うことはできません。
ですから、たとえば、Aという商品を先に売っていたX社があったとします。ところが、同じ分野で、Y社が別の商品にAという名前を付けて商標登録してしまった場合、X社はもうその名前を使えなくなってしまうんです。
とはいえ、分野が違えば商標出願して認可をもらうことは可能です。
全く分野が違った場合は、例え同じ名前の商品があったとしても、それらを混同する人はそうそういませんから、同じ商標があっても問題はないんですね。
商標は、ロゴマークなどのデザインも合わせて出願しておくことができます。
そうすると、同じデザインのマークを使われてしまうこともなくなって安心ですね。
ただし、この時に注意したいのが、ロゴマークの完成を待ってから商標出願するのかどうか、ということです。
商標出願の結果が出るまでにはかなりの時間がかかりますから、まずは名前だけ先に出願しておく方が、後でトラブルになる可能性が少ないんです。
ロゴマークまで完成しているのに、タッチの差で他の人にその商標を登録されてしまったりしたら、また、一から考え直しになってしまいますよね。
そういうことにならないよう、まず、名前だけ先行で商標出願して、後からデザインを追加するというやり方がおすすめです。
また、結果が出る前でも、この商標は出願中ですよ、という案内が出るようになっていますから、ともかく出願さえしてしまえば、同じ名前が商標出願されてしまうという確率は格段に減るんです。
このように、商標出願は早ければ早いほどメリットが大きいものですから、一歩が踏み出せずにいるという人は、是非この機会にしてみてください。