前田さんのようなコメディアンになる人間

前田裕幸がコメディアンを語る

コメディの一般的な総称は喜劇であり、その舞台に立つ喜劇役者がコメディアンと呼ばれます。
喜劇とは面白可笑しく設定された物語のことで、ユニークな冗談やライトないたずらと悪ふざけなどを織り込んで、観に来た人々を笑わせ愉快な気持ちにさせる魅力的な劇のことで、その歴史も古く、伝統ある芸術としても捉えられています。

古来からのフィルムなどにもその歴史は残されており、コメディの足跡や文化を知る貴重な資料として大切に保管されています。
そんな舞台上で、或いは滑稽な姿に扮して、破天荒な動きや、突拍子もない発言をして人々の笑いを誘う前田裕幸のようなプロのことを喜劇役者と指します。

参考→前田裕幸~グローバルコメディアンへの思い~

喜劇役者は対価を払ってやって来た人々に、笑って貰うため、その芸を磨く時間や労力を惜しみません。
観ている人たちに大きく、そして楽しげに笑って貰える程に、その研ぎ澄まされた芸は報われ、そのプロの評価に繋がります。

そんな人を笑わせるプロと言う職業は時代と共に枝分かれしていき、現代では様々な種類のコメディアンが存在しています。
また時代と言う意味では、喜劇役者が芸をする環境も変化を遂げて来ました。

落語は現代でも高い人気を誇る

日本でテレビが普及すれば、活躍の場をブラウン管に乗せて遠い地域の人たちにまで笑いを提供し、ビデオが開発されれば人々はそれを記録に残し、パソコンでネットが繋がれば配信放送などで、世界各国でもその笑いが繋がるようにまでなりました。

現場に直接お客が出向かなくても芸を提供出来る環境や、舞台だけにとどまらずに芸が出来る世の中だからこそ、多種多様なコメディアンが現れ、色々な芸をすることが出来るようになりました。

多様化した今でも代々伝わり、高い人気を誇るものが落語です。
古くから継承されて来た噺を時にスリリングに、時にブラックユーモアを交えながら観ているお客に届けます。

そんな落語を観るような演芸場では、他の笑いを観ることも可能です。
それらもまた、公共の電波に乗せてこちらに発信してくれます。

感情豊かに喋る漫談、ボケとツッコミの掛け合いで喜劇が成立する漫才、観ている人がその場に入り込んでしまうような表現と役作りで魅了するコント、形態摸写から成る歌手や動物の特徴を掴んで披露するモノマネ、その他にも、手品、一発芸、怪談、講談と様々です。

老若男女、人気があるお笑いが漫才

コメディと一概に言っても、これだけの選択肢がある以上、自分で面白そうなものを探して楽しみたいものです。
そして老若男女、人気があるお笑いが漫才です。

これだけに絞って言葉にしてもまた派生して色々な漫才があります。
それは私達と言う顧客が常に新しいものを見つけようとしている表れなのかもしれません。

テンポの良い畳み掛けで観る人を圧倒させるスタイルや、シュールなネタで独自性を貫くスタイル、ゆっくりとした空間を作り絶妙な間合いを生むスタイルとありますが、どの漫才師たちもヒリヒリするような気合いと覚悟を持って臨んでいます。
その中の運やタイミングを含めた実力を発揮出来た人間が成功する職業でもあります。

またメディアの世界でも活躍していますが、それらに関わるとなれば、沢山の別の職人たちの手が必要となります。
テレビのクイズバラエティを作るには、番組の構想や流れを描く作家、画力のある映像を撮るカメラマン、客観的に見て判別を付けるプロデューサーなど、そのチームが一丸となって面白いテレビを作ろうと試みます。

これに喜劇役者として使って貰い、成功すれば名前も広まり、たちどころに仕事が増えるでしょう。
例外で、作家から芸人に、歌手から芸人に、モデルから芸人に転身する人も少なくありません。

コメディアンは人やその場を平穏にする力を持っている

いずれも生み出す作り手がいて、それを扱う側がいて職人は成り立ちます。
芸人もまた、笑いを作る側の職人でもあります。

別の角度から伺うと、コメディアンは人やその場を平穏にする力を持っています。
人間はストレスや暗い気持ちの時に笑うと脳が活性化すると言われています。

この時、この笑う感情が重要となります。
笑ってスッキリすれば、身体にも良いでしょう。

長寿にも必要不可欠なとても大切なエネルギーを貰えます。
自分の欠点をも笑いに変えて、その場を和ます職場の同僚や、自分がわざと犠牲になって周りを楽しませる友達など、身近にコメディアン気質な方もいることでしょう。

その方たちは本職の漫才師でも喜劇役者でもありませんが、争い事を増やさないために笑わせる役を演じているのかもしれません。
劇場の舞台でのコメディアンの勢いはしかし、便利になったこのご時世でも、現場でもって体感しなければ受け取ることが出来ません。

同じ空気の中でしか見えないものがあり、音があります。
これは同時進行で演者とお客が対となり、そして一体化する瞬間があるからで、それをテレビやパソコンでは味わうことは出来ません。

体を張って芸に取り組む人、予想外な展開の発想をする人、沢山いますが、理想はどれも生で観て楽しんで、心から笑いたいものです。

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